山口県の瀬戸内海に浮かぶ
祝島。
人口わずか500人(7割が65歳以上のお年寄り)の小さな島です。
鎌仲ひとみ監督の
『ミツバチの羽音と地球の回転』などで
祝島のことを知った方もいらっしゃるかと思いますが、
この島の人々は、30年以上前から
島の沖4キロほどのところに計画されている
上関原発の建設に反対し続けてきました。
私は1995年に、ほんとうにたまたま、
対岸の柳井から船に乗り、偶然島を訪れて、
島の原発反対運動のことを知りました。
祝島島民の会HP
祝島島民の会blog
原子力発電の是非ということについて様々思うことはあります。
難しい問題ですが、私自身は、原則的にNOの立場です。
人体を含むあらゆる生命と環境にとって
とても危険であるということ。
理由はほぼそれに尽きますが、
次世代に禍根を残すこと。
地元にささやかれるような「地域活性策」には
なり得ない例がほとんどであること。
といったことももちろんあります。
予定地の田ノ浦だからこその理由もあります。
(長くなるのでそれらについてはひとまず置きますが)
祝島では毎週月曜日に必ず島民が集まり、
原発反対のデモを行ってきました。
住民の思いは、島外の多くの人を巻き込み、
地道ながらも裾野の広い反対運動が続けられてきています。
今年に入って、中電の作業台船が度々工事海域に入って来ては、
漁民の抗議によって引き上げることを繰り返していました。
しかし、今日になって、明日21日にも予定地の埋め立てが
強行されるかもしれないとの情報が入ってきました。
明日、どんなことになってしまうのか、とても心配に思っています。
皆さんにも状況を知っていただきたく、以下転載するとともに、
もしも、この原発計画に疑問をお感じになられたなら、
ぜひ、中国電力、山口県、経済産業省などへの抗議の声を
届けていただけたらと思います。私もさっき送りました。
工事がこれまで30年近く行われずにきた背景には、
間違いなく、根強い反対が続けられてきたことと、
多くの人から「注目されている」という事実があるのです。
-------------以下、転載します。------------------
島民の会より緊急の状況報告です。
中国電力が週明けの2月21日(月)から数百人規模の動員をかけ、埋立て工事を強行しようとしているそうです。
海では祝島を除く近辺の推進派漁業者の船数十隻を自主警戒船として雇って漁業者同士を争わせ、その混乱の中で作業台船を工事海域まで入れようとしているようです。
また陸上では、中国電力の社員や警備員、作業員など数百名が建設予定地海岸(上関町田ノ浦)を封鎖し、浜への立ち入りをさせないようにして作業を進めようとしているとみられています。
真偽のほどは不明ですが、社員、警備員、作業員、警戒船の漁業者など、中国電力の今回の動員数の合計は、祝島の人口(500人弱)を超えるのではないか、という話もあります。
これまで中国電力は、祝島をはじめとした上関原発計画に反対する上関町の住民に対し、理解を求める努力も満足にすることなく、裁判、あるいは直接的な力でもって原発建設をむりやり推し進めようとしてきました。
そしてそれは今回も同様のようです。
島民の会としては、中国電力がどのような形で作業を強行しようとしてきたとしても、これまでと同様に決して暴力などを使うことなく、そのうえで原発建設に反対し、自分たちの生活を守り、豊かな海や自然をつぎの世代に残す意思を示していきます。
中国電力が2月21日に実際に作業を強行しようとしてきた場合には、このblogをはじめとしてさまざまな人がさまざまな形でその状況を発信することになるかと思います。
その際には、各マスメディアやblog等でその情報を広め、中国電力の暴挙を多くの方々に知っていただけるようご協力をお願いしたいと思います。
また上関原発問題については、ざっと挙げただけでも下記のような現状・問題点があります。
中国電力や山口県、経産省にぜひ抗議、また疑問の声を届けてください。
(経験者の方によるとメールよりもFAXの方が相手方にきちんと読んでいただけるとのことです。ただ相手方の業務に支障がでないよう十分ご留意ください)
・ 地域住民、とりわけ予定地対岸に住む祝島島民の同意や理解もない中での工事の強行
・ 中国電力は約30年もの間、祝島島民など上関原発建設に反対する人たちへの理解を求める活動を満足にしてこなかったこと、また現状でもできていないこと
・ 中国電力が地元住民を裁判で訴えて反対運動を止めさせようとしていて、SLAPP訴訟(嫌がらせ訴訟)だと指摘されていること
・ 祝島の漁業者が約10億8000万円もの漁業補償金の受け取りを拒否して原発建設に反対していること
・ 推進派の漁業者を電力会社が大量に雇って、地元の漁業者同士を海上で争わせようとしていること
・ カンムリウミスズメなど希少な動植物の調査が十分行われていないことを学会等に指摘されていること
・ 予定地の陸・海域はCOP10(生物多様性国際会議)でも注目されたほどの「奇跡の海」で、なおかつ日本は2012年までCOP10の議長国であること
・ 原子炉設置の許可も出されていないうちに埋め立て工事をしようとしていること
・ 埋め立て許可免許の期限の3年間のうちすでに1年4か月が過ぎ、期限内の埋め立て工事の竣工が事実上不可能な状況と、そういった状況にもかかわらず工事を強行しようとすること
・ 上関立地プロジェクトが山下中国電力社長の直轄になったとたんに、上記のような状況を無視して工事を強行しようしてきたこと
中国電力本社
TEL 082- 241-0211
FAX 082- 523-6185
メール
https://cc-www.energia.co.jp/faq/1024/app/servlet/ext_inquiry_a?linkid=904&linkstr=%8C%B4%8E%71%97%CD%8F%EE%95%F1
中国電力 上関原発準備事務所
TEL 0820- 62-1111
山口県知事への提言
TEL 083- 933-2570
FAX 083- 933-2599
メール
https://cgi01.pref.yamaguchi.lg.jp/gyosei/koho/chiji-teigen/3teigen.htm
経産省
経済産業省大臣 海江田万里
TEL.03-3508-7316
FAX.03-3508-3316
e-mail:
office@kaiedabanri.jp
原子力発電立地対策・広報室
03-3501-1873
上関原発計画を止め、次の世代にこの豊かな瀬戸内の海を残すため、多くの皆様のご協力をどうかお願いいたします。